Spiral Fiction Note’s diary

物書き&Webサイト編集スタッフ。

「アムニジアスコープ」

 「聖家族」の発行元である集英社でやってる古川日出男公式サイトが更新されていたが、去年の終わりで古川さんが半月ごとの出来事を書いた日記も終了して、元々このサイトが「聖家族」を刊行するまでやるという感じだったのだが未だに続いている。
 「野性時代」の今日出る号で「ブ、ブルー」上演後からの短い日記のエッセイが載るらしい、「クイックジャパン」でも日記テイストのものを書いていたけど、版権というか出版社違うけどまとめるのだろうか。来月からいよいよ新シリーズ「黒いアジアたち」の本編の連載が始まるらしい。


 「界遊」二号では特集『古川日出男・迂回と越境の文学』で二万字インタビューと演出家とミュージシャンと評論家によるコラム(篠田千明氏 from 快快、菅原慎一氏 from シャムキャッツ田中和生氏)をやるらしい。こないだ観に行った快快の演出家の篠田さんが書いてるみたいなのでちょっと読んでみたい。それにしてもロッキンオンの渋谷のおっさんのアイディアと言うか編集コピーだと思うが何万字インタビューって見出しとか特集がどんな雑誌でもあるなって思う。そういう意味で渋谷のおっさんの編集者としての能力は高く、経営能力とその頃はまだニッチ産業だった分野を攻めたからロッキンオンが今のようにデカクなったんだろう。


 ガルシア=マルケス百年の孤独」を読み始めたがどうもしっくりこないでしばらく放置することにした。読むタイミングとかって本にはあって今の自分の感じに合わないと読み勧めれないものだ。で、手をつけてなかったスティーブ・エリクソン「アムニジアスコープ」を読み始めたら前と違って物語がすんなりと入ってき始めた。まだ冒頭だけど災害によって変化した世界と主人公と二人の女の関係とか、普通に性的な表現がさらりと呼吸するのと同じような感じで書かれていたりする。なんだかすでに独特な匂いが始まってすぐに漂っている。


 僕は「アムニジア」=「記憶喪失」と言う言葉からはradiohead「Amnesiac」を思い浮かべる、そのアルバムは「Kid A」の双生児的なアルバムだった。「固有名詞のない少年」と「記憶喪失」の二枚のアルバムがとても合うサウンドトラックになるのかもしれない、無意識レベルで同じようなものを物語として書いていたり、音楽として鳴らしている可能性はある、同時代性というやつ。


 ヤフーニュースより/麻生太郎首相が外務大臣時代の平成19年6月に出版した「とてつもない日本」(新潮新書)が10日、全国で爆発的に売れるという珍現象が起こった。この背景は、ネット掲示板2ちゃんねる」で火がついた「3月10日に本屋で麻生太郎の本を買おう!」という“祭り”によるもの。


 出版社の新潮社は困惑しているらしいがとりあえず売れたんだからありなんじゃないだろうか。。これで調子に乗られても困るけど、ネットの影響力ってものを感じさせるニュース。


 ここ最近よく見ているブログ「板東英二のブレイクしたいねんっ!!」の凄さはなんと言っても坂東さん本人がブログを書いていないということだ。スタッフが「坂東はこれからなになにしますよ」とか「どこどこに行きましたよ」とか板東英二という人間の周りのスタッフが板東英二を観察してそれを書いただけの日記でもなんでもなくただの記録になっている。でも、最近は板東さん自身もたまに書いていたりする、きっと「やりすぎコージー」で特集されてアクセス数が増えたことで気が良くなったんだと思われる。
http://stblog.stardust-web.net/bandoeiji/


 ここ最近人がいないので忙しいということもあるのだが平日にもかかわらず客が多くて疲れると言うか苛立ちが凄い。とりあえず、短編のネタを考えていたらすごく暗い話しか思いつかない、でも自分で考えた話だけどレイモンド・カーヴァーの「出かけるって女たちに言ってくるよ」をさらにひどくした感じだ、どう考えても救いのない。去年から書いていた作品をとりあえず賞に応募しようと思って新潮新人賞の応募要項見たら枚数が五十枚以上オーバーしていた、応募できねえことが今日判明した。


 「レッドカーペット」を毎週録画して見るんだけど笑うことがないなあ、でも柳原加奈子はお笑い辞めて女優に転身したほうが才能を活かせると思うんだが。「あらびき団」の方が笑ってしまうが、痛さを伴うので僕の感覚が壊れている証拠だろう。

聖家族

聖家族

アムニジアスコープ

アムニジアスコープ

Amnesiac

Amnesiac