hon-nin vol.8の表紙は真っ赤っかな文字と赤のドレスを着た叶恭子でちと目が痛いわけですが。
叶恭子名言集など特集もおもしろいというかこの人はきちんとキャラを作り上げてコントロールしているんだなあと思ったりしました。
妹・叶美香が語る姉・恭子についてなど、いろんな見方がある人だけどここまで確立していると他を圧倒するので目立つというか唯我独尊な唯一な存在になってしまう。
辛酸なめ子が叶恭子にインタビューしていたりと真逆に見えるような、辛酸なめ子の下から聞いている感じとかなんだか面白い組み合わせだ。
連載されている古川日出男「叱れ叱れフルカワヒデオ叱れ叱れ」もなんと百五十二枚の書き下ろしって、「聖家族」終わった後にも古川さんは怒濤の書きモードみたい、この執筆の速さは何だろう、この人は本当にこの時代に生まれた、現れてしまった何かだと思う、何かって言うのは何年も経ってこの時代を振り返る時に表現されることになるのだと思うけど、本当に凄いな。「聖家族」の次にもすぐに新作が出そうな気がしてくる。
あとは西島大介「魔法なんて信じない。でも君は信じる」では「世界の終わりの魔法使い3」の原稿紛失についてのエッセイ風な漫画。「世界の終わりの魔法使い」シリーズは好きなので、しかもこれを読むとスターウォーズサーガみたいにしたかったらしく9部作の予定だったらしい、本当なのかな?確かに新しく連載してるのは発売されているものの過去の物語だけど。
西島作品だと「凹村戦争」「アトモスフィア」も好きだけど、最近だと「ディエンビエンフー」シリーズがいい、ボーイミーツガール in ベトナム戦争なんだけど、実は最新刊3巻の232ページの台詞が「中国と百年」「フランスと千年」と間違えている。
本当は「中国と千年」「フランスと百年」が正しく、第一刷発行版は明らかにミスっている。これは発売してすぐに読んで西島さんのサイトで聞いてみたらご本人もそれで知ったらしく出版元に直すように連絡したとの事だった。
直っていれば第二刷発行以降からは戻っているかもしれない、確かめてないから詳しくはわからないけど、この台詞は三巻の一番のキモというか大事な場面だったりする。
それでも「ディエンビエンフー」シリーズは面白いし、泣ける所もある、「世界の終わりの魔法使い」シリーズはけっこう文学的な台詞とかあってオリジナルであるものとその複製、時間軸の物語で哲学的でもあったりする。
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