『3月のライオン 後編』鑑賞。映画にしろマンガにしろ羽海野さんの作品は才能と孤独について描きながらも「居場所」についてのものだと思う。
誰かにすればそれは家族であり仲間だったり、よく行くお店だったりする。
人間関係は安定しない、永遠じゃないから。努力してもいつか無くなる。居場所とはやがて失われていくものだ、だって僕らはいつか死ぬから、すべてのものはとどまることがないから。だからこそ、愛しく奪われるときに半身を失うような痛みすら感じる。
僕らは居場所を求め、渡り鳥が羽を休めるようなわずかな優しい時間をできるだけ長く維持しようとする。僕らはほんのわずかな時間だけでも誰かの居場所になれるんだろうか。居場所を巡りながら人は生きて死ぬんだよなあ。
『作家、本当のJ.T.リロイ』をば。風邪引いた病み上がりかけ。作曲家のゴーストライター問題のドキュメンタリーが『FAKE』ならこちらは小説家の正体に関するドキュメンタリー。
ビリー・コーガンがわりと大事な役割というかローラを理解していた数少ない人物だったのがわかった。コートニー・ラブもガス・ヴァン・サントとかも出てくるし90年代グランジ・オルタナ好きには違う見方もできそうな。