Spiral Fiction Note’s diary

物書き&Webサイト編集スタッフ。

三が、一になってだから二の次は一で「everyday is a symphony」

 先日、つまりは師走のスタートダッシュの一日、まずは一から始まって三十一で終わって、だから一、二、三、四、って続いて三十一が限界であるいは三十が、西向く侍ならば、二、四、六、九、十一月は三十まで。二月は二十八、四年に一度は二十九、そしたらリセットしてあるいはバブって消えて次の月へ橋渡しする。これはグレゴリオ暦だ、そうだろ。あるいは太陽暦だ。


 この国では明治5年(1872年)に、従来の太陰暦を廃して翌年から太陽暦を採用することが布告された。だから137年前までこの国には太陽暦はなかったし、存在しなかった。あったのは太陰暦だ、月の満ち欠け周期を一ヶ月とするそれだ。それが日本の、JAPANとかつてはマルコ・ポーロに黄金の国ジパングと呼ばれた国の時間だった。


 「來ル十二月三日ヲ以テ明治六年一月一日ト被定候事」として、グレゴリオ暦1873年1月1日に当たる明治5年12月3日を明治6年1月1日とすることなどを定めた。そのため明治5年12月2日まで使用されていた天保暦は旧暦となった。だから当時の僕らの祖先というか祖父母、曾祖父母は12月2日の次の日、そう3日がいきなり元旦になってしまった。だからもちろん戸惑った。


 だってあるはずだった、あると当たり前に思っていたはずの三、四、五、六、七、八、九、十、・・・・・と通過していく数が消えた。三から三十一の日数が突如奪われて消失した。そして1873年が現れて飲み込まれた、明治の人たちはその二十九日の数の神隠しにあった。だから僕はこれから再度それを実行する、僕が元旦まで消滅する、あるいは神隠しに遭う、逢う、あう。
 歴史から消されたその数へ飛び込むと何があるか、歴史のターニングポイントに。なぜか、たまたまグレゴリオ暦を調べてたら137年前の12月2日の次の日は元旦だった。でもたぶんそれはズレている、日数がどこかで辻褄が合わない。


 だから神隠しに逢うことができる。時空間の歪みに吸い込まれることで別の可能性世界へ、あるいはあったかもしれない可能性orそっち側の方向性の時間に一瞬だけ紛れることができるはずだ。だから3日になるその前に飛び込め、でも大事なのはそのタイミングとズレの修正だ。だから僕が消えたら神隠し、あるいは別空間への旅路。



 最初に数字の始まりで書いてて古川日出男「4444」なノリに近いからそのままやっちゃえって書いちゃったけど、途中で日本がグレゴリオ暦で失われた時間、3日が元旦になった話はそういえば「聖家族」に出てきてたあって思い出した。明治の話が出てきてそこに書かれてた。ちなみに僕の周りで古川日出男著「聖家族」を全部読んだ人間は出版関係の人以外にはいない。


 五日は「古川日出男ナイトVOL.9 古川サンタがやって来る!」がABC六本木店であるのでもちろん行くわけですが。新作の朗読が楽しみ、だってまだ本になってないわけだから古川さんしか知らないし、読んでいても担当編集の人のごく少数なわけで、刊行前に物語の断片が著者によって語られ朗読されるってのは聞く側の想像力を駆使しないと、集中して聞かないと中には入ってこない。
 だからいつもの古川さんの朗読による新しい、身体的な読書体験をさらに読者に、そこにいる人に新鮮で面白いものになるんだろうなって楽しみでもあり怖い。朗読は降霊術だと古川さんが言うように瞬間で物語が中に入ってくるのは様々な感覚を呼び起こすから。


 朝帰ってからランニング、いつもの順路を走る。今日は昨日よりも寒い感じで息がもう白い、汗はかいてもすぐに冷えてくる。最初は「文化系トークラジオ Life」の「Twitterはじめました」Part6を聞きながらのんびりと、昨日は「ライムスター宇多丸のウィークエンドシャッフル」の「いわもとQ」についてを聴きながらだったけど、「Life」はツイッターでスポンサーを見つけたというか繋がって加ト吉さんがスポンサードしてくれることになったらしい、めでたいね。
 ということで今度からは加ト吉を食べながら、ご贔屓にしていこうと「Life」リスナーは思うことでしょう、年末は加ト吉のうどんを食べようかなってノリになるかもね。


 でも、今度赤坂に行った時には少し「いわもとQ」に行きたいが僕が元来のうどん派なので、それでもそば食って美味いと思ったらかなりのものだと思うんだけども、しばらく赤坂に行く予定がない。


 Part6を聴き終わってPart7に行かずに口ロロをセレクト。深夜の休憩中にツタヤに行ってアジカンのシングルを買おうか迷ったけどつい口ロロ「everyday is a symphony」のアルバムを購入してしまった。
 快快メンバーのラップが「Tokyo」という曲に使われているってのをサイトで見たせいか、「ヒップホップの初期衝動」のPVが思ったよりも気に入ったのか、まあなんとなく気になってしまったから買ったんだが帰ってすぐにiTunesに入れてiPod touchに入れておいた。
 
 「everyday is a symphony」を聴きながら走って、いつも通りのとこまで行ったら残りは歩く。ヒップホップは走ってる時にリズムが気持ちいいので体が軽やかになる感じ、ロックだと少し速すぎるような、まあ言葉の乱反射、リズムと韻が力まないでいいのかもしれない。


「ヒップホップの初期衝動」がYou Tubeから削除されてた。ガッデム!


 昨日寝る前に「無意識は君に語りかける」を読んだ。久しぶりに読むとなんかまたポジティブな気になる。「世界の合言葉は森」も後半というか二つの作品の二つ目。どちらも地球ではなく他の惑星での人間とそこにいた原住民、地球から送られた人間の子孫の話というSF的な内容で、「ゲド戦記」を書いた著者ぽい感じが物語から漂ってくる。


Lift The Fog Up


 これ見たら「サムライチャンプルー」また見たくなったな。

聖家族

聖家族

everyday is a symphony

everyday is a symphony

Light in a Fog

Light in a Fog