Spiral Fiction Note’s diary

物書き&Webサイト編集スタッフ。

『銀婚2』『2重螺旋の恋人』


 17日初日、TOHOシネマズ渋谷で仕事終わりに『銀魂2』を鑑賞。「冗長」とはこのことだなという一言が後半ずっと頭の中で巡っていた。



 ヒューマントラスト渋谷にてフランソワ・オゾン監督『2重螺旋の恋人』鑑賞。
 元モデルの女性が精神科医を訪ねる。その精神科医との依存と逆依存によって二人は恋人になり同棲を始める。しかし、彼女は彼にそっくりな男を見かける。その男を見た場所にも精神科医の診療所があり、訪ねていくと彼とそっくりな男がいた。彼氏とその男は双子であり、彼氏は兄であるその男と縁を切っていた。双子に惹かれてしまう彼女が抱える問題とトラウマとは? 
 物語はサスペンス的な要素もありながらエロティックな描写も多い。しかし、実存を巡る問題を描いている。精神科医の双子はフロイトとカントのような関係性なのだろう。この映画には様々なものが螺旋、ダブルであり構造が重なり合っている。彼女のダブルとはなにか、そして彼女が抱える問題と精神的なものを抱えてしまった原因が最後には解き明かされる。
 前日に中上健次の『水の女』を読んでいたのもあるが、エロティックな描写と人間の現在性、そしてやはり「私」とはなにかという主題に惹かれているような気がする。