Spiral Fiction Note’s diary

物書き&Webサイト編集スタッフ。

『デッドプール』


監督/ティム・ミラー
製作/サイモン・キンバーグ、ライアン・レイノルズ、ローレン・シュラー・ドナー
製作総指揮/スタン・リー
出演/ライアン・レイノルズ(ウェイド・ウィルソン/デッドプール)、モリーナ・バッカリン(ヴァネッサ)、エド・スクレイン(フランシス/エイジャックス)、T・J・ミラー(ウィーゼル)、ジーナ・カラーノ(エンジェル・ダスト)、ブリアナ・ヒルデブランド(ネガソニックティーンエイジ・ウォーヘッド)、ステファン・カピチッチ(コロッサス(声))、レスリー・アガムズ、ジェド・リース、カラン・ソーニほか





マーベルコミック原作の人気作「X-MEN」シリーズのスピンオフで、「ウルヴァリン:X-MEN ZERO」に登場した異色のヒーロー、デッドプールを主役に描くアクションエンタテインメント。好き勝手に悪い奴らをこらしめ、金を稼ぐヒーロー気取りな生活を送っていた元傭兵のウェイド・ウイルソンは、恋人ヴァネッサとも結婚を決意し、幸せの絶頂にいた矢先、ガンで余命宣告を受ける。謎の組織からガンを治せると誘われたウェイドは、そこで壮絶な人体実験を受け、驚異的な驚異的な治癒能力と不死の肉体を得るが、醜い身体に変えられてしまう。ウェイドは、赤いコスチュームを身にまとった「デッドプール」となり、人体実験を施したエイジャックスの行方を追う。「ウルヴァリン:X-MEN ZERO」でも同役を演じたライアン・レイノルズが、毒舌家で自己中心的という型破りなアンチヒーローデッドプールに扮した。全米ではR指定作品として記録的な大ヒットを飛ばした。監督は、視覚効果分野出身で今作が初長編作となるティム・ミラー。(映画.comより)


 TOHOシネマズ渋谷で土曜日の朝一の回で観る。噂だけで面白いと聞いていたのもあって、なんとなく観にいく。今日はユーロスペース森達也監督『FAKE』が公開初日だが絶対に満席だろうし混むと思ったので平日に行こうと思ったのもデカい。


 七割か八割ぐらい客席は埋まっていた年齢層は高校生から50過ぎの夫婦ぐらいと幅広い。僕はマーベルコミックもののアメコミ原作映画はほぼ観ていない。冒頭でデッドプールが全身毛もくじゃらの人は出ませんよっていうセリフがあったから「ウルヴァリン」だとはさすがに分かったけど「「X-MEN」シリーズのスピンオフで、「ウルヴァリン:X-MEN ZERO」に登場した」と解説にもあるからそういうことなんだと今、理解した。


 オープニングからまずふざけている。役者や監督のクレジットが「ギャラだけ高い無能な監督」とかもう正統派ではないことを告げるような始まりのシーン、で、そのまま一気にアクションシーンや、なぜデッドプールが誕生したかという過去の回想が挟まって、物語はど進んでいくが、下ネタや皮肉の満載でもう気持ちいい。テンポが最高でクールというのか、このノリは確かにヒーローものという枠からははみ出ているがワクワクする。この感じは『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』を劇場で観た時のものに近いと思った。
 音楽のセンスもあるのかもしれない、『デッドプール』はヒップホップ的なリズムで進行するが物語で大事な曲というかミュージシャンとして主人公であるウェイド・ウィルソンとヴァネッサの想い出のとしてワムが出てくる。その辺りの80’Sなノリも近いしいかも。懐メロでもあるので上の世代にはもちろんだし、知らない高校生とかには新鮮かもしれないなと思った。


 はっきりいってしまえば、この映画サイコー!というノリで趣味の合う友達やこういう作品を理解してくれる彼女や彼氏と観に行けば楽しいに違いない。まあ、一人で行っても楽しめるんだけど、話したくなる映画ってことだよね。また、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』のあいつらに会いたいぜっていうレベルで『デッドプール』にもスクリーンで会いたいと思える。


 今年観る映画の中では上位に入るのは必然だろう。まあ、型破りなアンチヒーローが現れるためにはその型を作った正統派のヒーローたちの物語があるということが前提なのだけど、やっぱり突き抜けるキャラは強い。