Spiral Fiction Note’s diary

物書き&Webサイト編集スタッフ。

『ちはやふる 下の句 』



 本日より公開になった『ちはやふる』の後編。19時前の回だったがほとんど埋まっていた。高校生とか多かったけど、その層が観に来ているということはすごく大事なことで、上の句のヒットから下の句にきちんとお客さんが繋がっている。前編も素晴らしかった。冒頭のかるた部作る辺りとかは心情や感情を台詞で言う、叫ぶというシーンがあって、ヤバイかもと思いきや後半に向かっていくと机くんたち脇役たちが光り始めて物語が一気に加速していった。広瀬すずという存在が今の年齢だからできる作品でもあるし、彼女でないと成立しない千早だったかもしれない。
 チームものとして、青春ものとして、友情・努力・勝利というジャンプ的な物語の展開はやはり強い。そして、競技かるたというジャンルは多くの人には馴染みがない。だからこそ、最初にこの世界観に一気に入れてしまえば、あとは競技かるたという知らないジャンルでもそこでの想いは他のこと、自分が体験してきたことや知っていることと通じることは多いのだから観客は感情移入できる。


 下の句ではクイーンとして松岡茉優が登場する。試写で観ていた人たちが一応に松岡がすごいと言われていたので気になっていたが、本当に不敵で素晴らしかった。しばらくの間、松岡茉優という女優の代表作になるのではないだろうか、僕はきっとこの映画での彼女の表情を思い出すと思う。前後編で観るには越したことはないが、下の句の彼女だけでも観る価値はあるはずだ。でも、観たらきっと、前編から観るべきだったと思うのだろうけど。



↑この場面画像はラストシーンだが、続編製作が決定したらしいので、ここまでの流れとここでのことを続編で作るのだろう。