Spiral Fiction Note’s diary

物書き&Webサイト編集スタッフ。

『時代劇は死なず!』

 古川さんの『女たち三百人の裏切りの書』の連載を読むために毎号『新潮』を買っていたのだが、先月で最終回で『すばる』で『あるいは修羅の十億年』連載が開始したのでそちらを追いかけるために今月からは『すばる』を買うだけでいいやと思ったら今月の『新潮』に柴田元幸さんの訳でブライアン・エヴンソン『酸素規約』『溺死親和性種』が掲載で読みたい。
 去年のニコラでの柴田さんのイベントでエヴンソンに二冊目が来年新潮から出ますよと言われていたので『遁走状態』の次の短編集早く出してほしい、もちろん柴田さんの訳で。スティーヴ・エリクソンの作品とか柴田さん訳で読みたいんだけどなあとも。
http://www.shinchosha.co.jp/shincho/newest/


 『バラいろダンディ』録画したのを朝見ていたけど水道橋博士さんや島田洋七さんの話される師弟関係は家出同然で弟子入りしているから師匠が父になる、そこにあるホモソーシャル的な関係性や父息子関係があるので繋がりが濃い故に弟子は理不尽なことを受け入れる。
ずっと「父」になれない問題を書いている村上春樹さんは弟子とって、あるいは弟子を取るような職業の男について書いたら問題解決できるんじゃね。



綾瀬はるか×長澤まさみ×夏帆×広瀬すず、映画『海街diary』から新たな映像公開
http://www.cinra.net/news/20150206-umimachidiary
海街diary 特報?

↑原作漫画未読だけど映画公開されたら観に行こうかな。


[今だけ無料]【第1回】稼ぐコンテンツに変貌!新日本プロレス、復活の舞台裏に迫る|死の淵から這い上がった 新日本プロレス 復活!|週刊ダイヤモンド|cakes(ケイクス) https://cakes.mu/posts/8271


 僕はほとんどプロレスについては幼少期に父と夕方にテレビでとTEAM2000の頃にちょっとテレビで見ていた程度で知らないけど棚橋弘至選手のこれまでの出来事を見ると「英雄神話」構造に当てはまる。王子は一度象徴的に死んで(鯨の胎内に入り出てくる)生き返って新しい王となる。
 渋谷系の王子様は向こう側に行って帰ってきても王様になることは拒み、かつて彼に恋いこがれた少女達にかけた祝い≒呪いを解くこともなく、もはやそれは解けずにさらに強固なものになっている。誰もが夢から醒めようとはしない王子様も含めて。と復活ライブを二度観た時に思ったよね。



「少し前、物語の中途で現実を突きつける類の小説が嫌いだ、と、ある優れたノベルズ作家が書いているだか発言したらしい、と誰かのコラムで読んだ記憶がある。ああ、それは例えばぼくの書いてきた小説のようなものを指すのだろう、と思った。作者は読者が小説のページを開いている間は読者が現実ではない世界を生きる権利を保証すべきだ、というのが多分、その作家の考えるプロとしての作家なのだ、と思う。それはそれで正しい。しかし、ぼくは中途でしばしば物語ることを放棄するし、読者に小説の外側の世界をいつも突きつけようとする。なるほど、しばしの間、夢を見ていた読者にとってぼくは迷惑で無責任な小説家なのだろうが、しかし、ぼくにとって小説は夢を見せるためではなく、醒めさせることのためにある。それは小説だけではなく、まんがや批評めいた文章や、あるいは大学の教壇で授業をすることを含めて、ぼくの表現はすべからく、夢を見せるためではなく、夢から醒めさせるためにある、と言える。」
大塚英志「僕は天使の羽根を踏まない」文庫版あとがきより


 僕は大塚英志さんの影響をかなり受けているので「表現はすべからく、夢を見せるためではなく、夢から醒めさせるためにある」という部分が表現というものについて大事だなと思うので普通に連載中の小説なのにある回で急に首相の批判とかして物語と逸れまくっても現実ぶちこまれてもいい派です。ふつうはダメっていうか受け入れられないだろうことは重々承知。



 夕方から大盛堂書店での春日太一さんと八重洲ブックセンターの内田さんのトークイベントに行ってきた。終了後に新刊『時代劇は死なず!《完全版》』にサインをいただく。あとがきから本編を読む方がいいと春日さんがトークで言われていた。


新潮 2015年 03 月号 [雑誌]

新潮 2015年 03 月号 [雑誌]

すばる2015年3月号

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僕は天使の羽根を踏まない

僕は天使の羽根を踏まない