Spiral Fiction Note’s diary

物書き&Webサイト編集スタッフ。

『愛の国』

 中山可穂著『愛の国』を読了する。分厚いけど読み出すと一気に読ませる物語、中山さんのアイデンティティすべてがぶち込まれているのが伝わる小説だった。こういう小説がもっと紹介したり評価されるのが小説の魅力を伝えるよい機会なのはずだけど。ただ、二元論的な感じで書かれているので首相だったり愛国党というファシズムの描き方がテンプレであるのでその辺につまづくと難しいのかもしれない。
 伊坂幸太郎作品を読んできて好きな者としては『魔王』『モダンタイムス』『ゴールデンスランバー』みたいな世界観、灰色の部分だったり僕らが真面目に働く事でシステムの中で生かされていることが僕らを不幸にするみたいな世界を描いているのを知っているとちょっと古いような気はしてしまう。



 読み終わってB&Bに行って西島大介×コヤマシゲト西島大介レトロスペクティヴ映像編 未発表映像特別上映会98〜2014」『ディエンビエンフー0』&『夏の彗星』刊行記念に行く。


 すげえ面白かった。西島さんにオルグされてガイナックスイズムを継承されたコヤマさんがトップ2関わったりエウレカグレンラガンキルラキルとの仕事されてるとか、出会いが恵比寿のゲーセンとか。アンダーセルに至る経緯やその時代から離れていくとか楽しかった。コヤマシゲトさんと休憩中にご挨拶してお話してもらって田島昭宇さんがTwitterしていることを知るという。しかし、同時多発的というか世にでる人は何者かになる前から繋がっていたり引き寄せられてるのが西島大介さんとコヤマシゲトさんのトークで感じたこと。

愛の国 (単行本)

愛の国 (単行本)