昨日はNHKの『松本人志のコント MHK』を半分ぐらいのとこで寝落ちしました。まだまだ体力がないというか、朝五時とか六時に起きてりゃあ、寝ちゃいますわなあ。気持ちは「眠らない体を すべて欲しがる欲望を 大げさに言うのならば きっとそういう事なんだろう」が的を射ている。
奥田民生『イージュー★ライダー』
なかなか長年の習慣というのは恐ろしいもので深夜に蠢いて生活していたので朝方に一気に移行という感じにはなりませんね。
立ちっぱなしの労働でほぼ動いているので帰ると湯船に浸かる毎日です。黒酢のはちみつりんご味も飲み始めました。体が固いのは問題なんで、ストレッチしながら酢に期待しながら。
僕もそうですが、おそらくは体が固い人間は太りやすいはず。股関節の稼動域が広い方が消費カロリー多いし、だからバレエやってた女の子ってわりと太り辛いんじゃないかなって思う。相撲取りも股わりとかするけどあれは過剰摂取で脂肪という防御力を限界値越えてやってるから。
うちのおかんは股関節が固くて歩くのも杖ついてみたいな感じだったので両足手術した。前は二月、今回は九月から一ヶ月、片足ずつリハビリも入れて。なんか稼動域のとこにボルトいれてみたいな手術だったらしいけど、僕も股関節固くて胡座が組めない。からたいていは女座りになる。
今のうちから多少は柔らかくしてないとやばそう。
朝起きて『SPEC』第二話を見た。で、今帰ってまた見てる。第一話に至っては十一回とか見てしまった。ハマり方がアホだと思う。
前クールは『うぬぼれ刑事』『熱海の捜査官』にハマってたんですが、まあクドカン好きだけど『熱海の捜査官』にハマってました。『熱海の捜査官』はけっこう伏線を回収しないという方法論を取っていてそれがよかった。
広域捜査官であるオダギリジョーと栗山千明が熱海の四人の少女がバスごと消えた事件の解明にやってくるんだけど、栗山の口から「東京の事件」という話が出るがこれもまったくその後触れられず、???状態。
東京事変-「天国へようこそ」 Welcome to the heaven
実は主題歌の↑の英語詞の日本語訳を見るとドラマの設定がわかるっていう。
多くの解釈では「東京」=現世、「熱海」=此岸と彼岸の間、つまり現世とあの世の狭間、「トンネルの向こう」=完全な死、あるいは輪廻転生みたいな感じで彼らは肉体が「東京の事件」で死んで、魂が「熱海」に来たのではないか?と想像できるが、いろいろ思わせぶりにしながらも決定的な発言や証拠などが明かされないという受け手側がどのようにも解釈できる作りにしてあった。
三木さんに久しぶりにやられたなあって感じ。
で、今クールは『SPEC』に。『ケイゾク2』とか言われてたけどその路線ではあまりない。だけど見てると『ケイゾク』の真犯人だった朝倉は『SPEC』で言う所の常人にはない特殊能力(SPEC)を持った犯人だったのかも?と思う。
『ケイゾク』最終回では朝倉はまたすり替わって逃げたみたいな終わりなのでどこかで出てくるのかもしれないし、出ないのかもしれない。
戸田・加瀬コンビも堤演出の小ネタもいい具合で、『20世紀少年』三部作と『BECK』のあまりの出来で評価が暴落してるのでいいんじゃないかなと。
2012年のマヤの予言じゃないけど、オウムの地下鉄サリンがあった95年、阪神大震災があった95年、『エヴァンゲリオン』が放送された95年、というまあ語ろうと思えばいくらでも今の日本の在り方やゼロ年代がどん底に暗かった要因に大きく関わっている95年以降に宗教とか超能力とかそういういった類いのものはこの国ではわりとうさんくさいというのが一般的になった。
オウム事件以後にはセキュリティ関連の会社は業績を伸ばした。まあ、隣人が怖くて自分や家族は金出して守らないと危ないという意識が蔓延した。この辺りの事はオウムの内部を撮影したドキュメンタリーを撮った『A』『A2』の監督であり書籍を多く出している森達也さんの著書に書かれている。
『A』『A2』を観るとだいぶオウムへの認識は変わる、僕は変わった。マスコミが伝えていた事は徹底した意識的なもので、実際の彼らと近隣住民の触れ合い方等は一切報道されてないに近かったなど、何を信じるか、報道を鵜呑みにする事の危険さがわかる。
95年から15年経つと宗教だとか超能力なんかはわりと拒否反応が薄らいできた様にも思えるし、逆にまたそっちに寄っているような気がしなくもない。
SF(藤子・F・不二雄先生の方の少し不思議ではなくサイエンスフィクションの方ね)というジャンルというか想像力がゼロ年代の終わり辺りからまた復権しているようにも思える。次を見据えるというか空気としてあった。
三冊の小説を残して34歳で亡くなった伊藤計劃著『虐殺器官』が顕著な作品だと思った。「ベストSF2007」国内篇第一位。「ゼロ年代SFベスト」国内篇第一位という評価の高さ。
僕もこの作品読んでやはり驚愕した。僕が読み始めた時には亡くなっていたんだけどこんな作品をガンに冒されても書いていた事も恐ろしい意志だと思った、それを省いてもほんとにすごい作品だった。
東浩紀処女小説で三島賞受賞作『クォンタム・ファミリーズ』や映画の『第九地区』『インセプション』などは新しい時代のSF的な想像力で作られていると思うし、きちんとヒットしている。
『第九地区』はまあ最高ですね、設定と良い、主人公の地球人の最初はマジでくそ人間だった所から始まるのも、エゴ丸出しなのも、エビ星人の方が全然人間らしくていいやつじゃねえかよみたいな、描き方も。
SFや超能力や宗教がなんらの大きな意味を持つ十年代かもなって思う。だから『ケイゾク2』として発表され『SPEC』として放送されているこの作品は極めて時代にリンクしているような気がするし、『熱海の捜査官』の死後の世界みたいなものも時代の空気感と合っているような気がしてしまう。
NHKでやってる『プロフェッショナル』の松本人志スペシャルで松本さんの監督三作目の話が出てきて本人は出ずに主演を『働くおっさん劇場』の野見さんを使いたいとカメラに映ってる時に言った。というか野見さんが普通にNHKに映ってた。
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