Spiral Fiction Note’s diary

物書き&Webサイト編集スタッフ。

「いつまでにノイズたちは沈黙する?」

古川日出男「4444」40回or話「いつまでにノイズたちは沈黙する?」配信。
 あと四回で44回だから終わりなのかな、44才になった時に44の掌編をって前の「古川日出男ナイト」の時に言ってたんだけど。で、今月末には「LOVE」の続編のような登場人物たちのその後?のような「MUSIC」がようやく発売。


近況:まずは完全版『LOVE』が新潮文庫より絶讃発売中です。4月20日には「モンキービジネス」vol.9 翻訳増量号に、短編『森よ、森よ』とカバーストーリー『惑星便り・5』が載ります。そして4月30日には書き下ろし長編小説『MUSIC』がとうとう新潮社から刊行されます。この『MUSIC』発売を記念して、5月7日(金)にはジュンク堂書店新宿店にて18:30より佐々木敦さんとの対談イベントが、8日(土)には青山ブックセンター六本木店にて19:00より定例「ナイト」の最終回=最終会が、9日(日)にはアップルストア銀座にて13:00より古川の単身朗読イベントが行なわれます。さらなる詳報はまた近々。


 ってあるんだけど「古川日出男ナイト」が最終回=会って! 「ベルカ、吠えないのか?」の文庫の時の「古川日出男ナイトからしか行ってないんだけど最後となればもちろん行きたい。
 翌日のアップルストア銀座の朗読イベントも行きたいけど、あんまり行き過ぎるのもあかんなと思ってて、出版されて買うのは一冊だし、刊行イベントがあって行くなら青山ブックセンター六本木店の「古川日出男ナイト」と決めてたので見納めに行く。だって、「ベルカ、吠えないのか?」を文庫で読んでグサってきて朗読聴いて、あの体験から僕は古川さんに完全に傾倒するようになったから。


 以前に河出書房でメールマガジンを登録していて古川さんからのMMM(メールマガジンのためのメッセージ)に


「あと、わけあって、来年以降は書店イベントは減らします。もちろん一切やらないわけではありません。また、他のかたの作品のイベントに参加したり、媒体のそういうのに参加したりは、全然します。ただね、自分の小説の「販売促進」のためだけの書店イベントに対して、疑問をおぼえはじめたのです。そこには業界的ルールがいっぱいあって、たとえば、一つの小説で複数の書店イベントを開催すると、読者が何冊も「同じ本」を買わなければ見れない――なんて事態に。そういうのは、自分のモラルに反する。だからもっと、“作品”と呼べるようなイベントだけを敢行していきたい、といまは思っています。たとえば舞台『ブ、ブルー』のような、今年十月の『フルカワヒデオ200ミニッツ』のような。」


 ってあってこれが関係してて「古川日出男ナイト」が最終回=会になっているのだろうと勝手に思っている。そういう部分でも僕はやっぱり信頼してしまうんだな。「MUSIC」は本当に楽しみだけど一番刊行が楽しみなのは今角川書店野性時代」で連載されている「黒いアジア」という小説。
 石油を巡る物語でたぶんこの作品は「聖家族」よりも長くなるんじゃないかなって思ってる。「ベルカ、吠えないのか?」が犬たちの目線から系統から見た第二次世界大戦〜冷戦終了までを描くような巨大な物語を内封した「小説」だったように「黒いアジア」もそういう感じになるんだと思う。


 昨日発売した「1Q84」BOOK3を購入した。予約してしまったがたぶんしなくても余裕で買えたと思うんだが。読んでいると前のBOOK1と2の内容が甦ってくる感じだ。主人公の青豆と天吾のキャラクターというか背景とかのイメージが浮かんでくる。


 家族が入っていたために幼少期から勧誘などを親としていた新興宗教から11歳の時に脱会というか逃げ出し青豆の感じはアメリカのバンド「Girls」のボーカルのクリストファーを思わせる。彼は両親が入信していたカルト集団で育ったが15ぐらいで逃げ出したという過去がある。まあ、そのぐらいな共通項なんだけど、そういうわけで「1Q84」BOOK3のBGMは「Girls」にしている。


Girls - Lust For Life [Don't Look Down]


Girls - Solitude @ Granada Theater


GIRLS "MORNING LIGHT"


 もう一人の主人公の天吾は父親に持ってきた小説などを読んで聞かせている、朗読・そして彼は作家でもある、だから古川さんが浮かんでしまった。天吾はガタイのいい大きな体ってことだからイメージとか印象は違うんだけど、小説を声に出して朗読すると言う行為はいろんな作家がしているし、ブコウスキーだって生前はしてたし、声に出して読むと言う事は死んだ言葉が生き返るようなものでリズムが文体がさらに活きる。村上さんの父親の事と天吾の父親の事は重なっているみたいな事も聞いたけど作家が朗読するという行為、それを村上さんが書いたのは気になるなあと。


古川日出男 朗読ギグ『サウンドトラック』(1/2)@博多百年蔵 2007/9/2

古川日出男 朗読ギグ『サウンドトラック』(2/2)@博多百年蔵 2007/9/2


 今日起きたら最後まで読み終わるかな。あと440ページぐらい。

LOVE (新潮文庫)

LOVE (新潮文庫)

ベルカ、吠えないのか? (文春文庫)

ベルカ、吠えないのか? (文春文庫)

聖家族

聖家族

MUSIC: 無謀の季節

MUSIC: 無謀の季節

1Q84 BOOK 1

1Q84 BOOK 1

1Q84 BOOK 2

1Q84 BOOK 2

1Q84 BOOK 3

1Q84 BOOK 3

ALBUM

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