Spiral Fiction Note’s diary

物書き&Webサイト編集スタッフ。

「Billie Jean」

 今日は夜に両国で友達のライブがあったので三時過ぎに起きて西寺郷太著「マイケル・ジャクソン」の新書を読み進めてた。「性的虐待」のイメージやレッテルが貼られてしまったキング・オブ・ポップ
 そこにあったのは語られていない事や告訴した少年の両親の問題などが絡んでいる。少年の両親は離婚していて親権を争っていたこと、離婚した父親は脚本家志望でエンタメ業界で圧倒的な力を持っていたマイケルを利用しようとしか考えていなく、元歯科医だった彼は息子に劇薬を投与し、その薬は虚偽記憶を植え付ける作用があったこと。


 この本は読みやすく、マイケルという人物と彼の家族などの関係が分かりやすく書かれている。物心がついてすぐにエンタメ業界で歌って踊ることでスターになったチャイルドスターだったマイケルのは誰にでもあるような「少年期」がなく、学校にも通えなかった。兄弟姉妹が彼にとっての仲間だったこと。モータウンのレーベル社長・ゴーディとの愛憎関係や父に愛されたことのない記憶、母の影響で「エホバの証人」だったことなど彼に影響を与えたものが書かれている。


 彼はモータウンレーベルから移籍し、兄弟たちとの「ジャクソンズ」からも脱退し、「エホバの証人」からも脱会し、と自分との関係があったものから逃れるように次の扉をたたいて一人のマイケルという自意識を持って「キング・オブ・ポップ」として君臨していくことになる。


Michael Jackson - The Legendary Motown 25 Performance


 それは果てしない孤独を伴っていた。彼は「エホバの証人」を脱会してもチャリティーやボランティアをしていた。「性的虐待」のイメージをもたらした裁判も彼が手に入れれなかった普通の家庭や「少年時代」を過ごす少年家族との交流からだった。


 トム・メゾロウ(マイケル主任弁護士)「彼は誰に対しても非常に親切で思いやりがあり、仕事がしやすかった。ただ彼は親切にすべきではない人々に対しても、親切にしすぎたんだ」


 世界にはどうしようもない優しさと悪意が咲き乱れている。優しすぎる人が傷つきやすいのは自分の居る世界に悪意があると信じていないからかもしれないし、不用心であるのかもしれない。物事に大事なのはバランスであるということだろう。バランスに欠けると全てが崩れる。


 優しさ故に他人を手を貸したり何かをしてあげる事が実は相手にとっては迷惑だったり気に触ったりすることもある。悪意がないだけにそういう方が逆に悪質なことになってしまうこともあるし、難しいんだよね、全てのバランスや環境や相手や時間や経験やその時の心持ちとか総合的な何かでまったく変わってしまうから。


 「マイケル・ジャクソン」の中にあるマイケルとカート・コバーンは相反する「敵」ではなく非常に似たパーソナリティーやメンタルティーを持っていたのでなかというのはなんかわかる。
 だからこそ時代の中心は移り変わった、表現の仕方はまったく違ったけども。「NEVERMIND」が「DANGEROUS」をチャート一位からたたき落としたという事で完全に時代が変わった。


Nirvana Smells Like Teen Spirit (Mtv Live 1992)


 消費スピードは上がっていき続けてる。ネットがさらに加速させた。全てのものが烈火の如く消費されては消去される、だけども検索はできるからデータ上は残る。


 とくに時代を代表する寵児のような存在が世界を席巻する時間は短くなっている。そういう時に無神論者である僕も彼らは神と言う名の存在や時代という流れによって使命を終わらされたんだと思う、ただ思う。
 まあ、最近は神は居てほしんだけどひとつの形じゃなくていいと思うし、日本は八百万の神の国だからいろんなものを受け入れる事のできる国だからいいなって思うけど、何か一つの信仰を押し付けるのはよくないね。

 
 そういうわけで普段三時間ぐらいしか寝ずに夕方にバイトまで仮眠を取る生活をしていると休日は二度寝とか爆睡しちゃうわけで今日のライブは寝過ごした。すまん、翔史


古川日出男「4444」36話or回「なぜ僕がヘルプミーって叫んだらいけないんだろう?」配信。
 

 近況:春。ついに『LOVE』&『MUSIC』の季節が到来します。まずは3月25日に文庫版『LOVE』が装いどころか若干内容も新たに新潮文庫から刊行されます。そして4月30日には、あの『聖家族』からじつに1年7カ月ぶりの新刊単行本(小説)にして、書き下ろしとしては3年6カ月ぶりとなる『MUSIC』が新潮社から刊行されます。まだ詳細は明かせませんが、5月7〜9日に刊行記念イベントを3デイズで行なう予定。全部、内容は違います。順次告知します!って3日のうち1日は行くね、とくにABC六本木で「古川日出男ナイト」やるならまずは第一にそこに行きますけどね。


湾DAZE「湯浅湾桜港祭 ゆるくぬくい春の日」 ライヴと絵と展示即売
3月21日(日)・22日(月・祝)
@原宿 VACANT http://event.n0idea.com/
各日/前売り:2500円、当日:2800円 両日パス/4000円
(2Fで行われるライヴをご覧いただけます)


1F
両日開場/12時 料金/無料
湯浅学絵画展(ほとんどがめかくし画)
boid/HEADZバザールとフリーマーケット・各種 即売
その他(随時)行事おこないます


2F
3月21日(日)
開 場/17時30分 開演/18時
料金:前売り2500円、当日2800円


●ライヴ
フルカワヒデオプラス(古川日出男、植野隆司、戸塚泰雄、千葉広樹)
空間現代
湯浅湾(三人湾)+大谷能生


TALK SHOW (LIVE終了後) 佐々木敦×湯浅学×?


 VACANTは面白いイベントが多いな、この日はすでに予定を入れているのでいけない。古川さんとエクスポ(佐々木さん)の密な関係はわかるけどそればっかりな感じも最近否めないな。いろんな利害関係とか信頼関係があるんだろうけどね、ファンとしてはいつも行くイベントとかが同じ宗派みたいな関係者の繋がりばっかりだと安心感はあるけど慣れちゃうなあ。

マイケル・ジャクソン (講談社現代新書)

マイケル・ジャクソン (講談社現代新書)

キング・オブ・ポップ-ジャパン・エディション

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エクス・ポ・ブックス1 フルカワヒデオスピークス! (エクス・ポ・ブックス 1)

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MUSIC: 無謀の季節

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