Spiral Fiction Note’s diary

物書き&Webサイト編集スタッフ。

「ジョゼと僕と幼なじみ」

くるり「ハイウェイ」


 帰って朝五時半に走る。RUNRUNRUNランランランらんらんらん乱乱乱とのんびりといつも通りの道程をPodcast聴いて走る。寒いからスパッツ型のヒートテックを買った、それ着て走ったら下半身が寒くない。もっと早く買っとけばよかった。


 昨日夕方に仮眠がてらに寝ていたら初夢を見た。おおまかなことは忘れてしまったが、夢なんて見てすぐに忘れちゃうものだ。
 覚えていることは女優の池脇千鶴(同学年)がいて、彼女はASAYAN三井のリハウスガールオーディションというデビュー当時から見ているというかわりと好きな女優さんで野島伸司信者であった僕としては「リップスティック」「美しい人」に出ていたのでさらに好印象。


 僕は映画の中でも「ジョゼと虎と魚たち」がとても好きなのだが彼女はヒロインだった、そう「ジョゼ」は池脇千鶴だった。あんまり映画館で映画は観るけどDVDは買わない派な僕も「ジョゼと虎と魚たち」は初回限定版を発売当時に買った。
 わりとこの作品は好きな人が周りに多く、友人と忘年会をした際に二次会的な家飲みでその話になり、まったく感じている事が違いすぎてびっくりした。


 捉え方がそんなにも違うんだなって。そこには男二、女一だったが、僕の考え方というか捉え方は肉食系男子ではなく、草食系と呼べる感じっぽく、僕は男女の友情はあると思っているんだけどもそういうタイプである僕と同調したのがそこにいた女子でずっと友人関係が続いている友達。
 もう一人の男である友達は男女の友情は無理だと思っている、肉食的な感じの発言を酔った事もありしていた。なるほど、僕のような感覚だと男女の友人関係は長く続けていけるみたいだ。


 「ジョゼと虎と魚たち」という一つの作品をどう受け取るかという事だけでも男女の関係性をどう考えているか捉えているかがわかる。


 話は戻ってなぜか夢の中で池脇千鶴に会った僕は「ジョゼ」だあと抱きつこうとしたのだが、そこへ幼なじみの女の子がなぜかいて強引に引き止められて、僕はひたすら「ジョゼ」と叫びながらその子に羽交い締めにされているという摩訶不思議な夢を見た。ここから何を分析できるのだろうか?


 そんなわけで起きて七連チャンの四連チャン目に行った。なんだろう、2日から働いているせいか今年はまったく微塵も正月って感じがしねえ、お雑煮食べてないからか、なんだ、この無正月感。


 そういえば「ジョゼと虎と魚たち」はシネクイントで観て、めっちゃ混んでて階段に並ばされてという記憶。
 ラストの妻夫木扮する恒夫が嗚咽するするシーンで当時彼女もいなく童貞だったのになぜか同調してしまって帰り道は心もとなくなってしまった事がこの作品が引っかかってしまった部分なんだろうな。


 ジョゼはふしぶしでこの人は一生うちの側にはおらんやろうなとわかっていながらも一緒にいれる時間でこの世界で一番恐い虎を観に行ったりとかしているし、ラブホテルでのファンタジーな部分とかはこの時間が、恒夫と居る時間が儚いものだと知ってしまっている女の顔で、無邪気に寝てる場合か恒夫とか思うんだけど、無邪気ゆえに人を知らない所で傷つけることなんてけっこうあるにはある。
 そういうジョゼのある種の人生に対しての諦め(身体障害者という部分がデカイ)が大きくて人生の一時でも一緒にいる彼が宝物みたいなんだけど、人生に諦めがあるから客観視できすぎていて彼がやがていなくなるであろうことを嗅ぎ取ってしまっている哀しさ。


 恒夫はそんなジョゼが次第に重くなって支えきれなくなって逃げ出すように別れて違う女(上野樹里)と待ち合わせするがジョゼの存在の損失や自分の不甲斐なさやダメさで嗚咽する。
 そこで同調できるのはたいていの男は逃げ出すから、それまで彼女も一人もいなかった僕も恒夫の気持ちがわかってしまうっていう不思議。男って本当にダメだなって思ったし、しかしそうなるだろうなみたいな感覚。別れたら二度と会えないタイプの女とか、感覚としてはわかるっていう。


 最後にジョゼは恒夫を失って、電動車イスで町へ出て行く。車いすを押す彼はいなくなったけど彼女は新しい足で自分の一人きりの人生を始めるという辺りが、もうねえ、脚本の渡辺あやさんの凄さっていうか、凄いんだけどね、実際に。渡辺あや作品観てどう受け取るかってけっこう人間性が出て面白いと思う。

 
 東京来るまでは女友達っていなかったし、でも東京来る前に金貯めてた弁当工場にはいたか。こっちに上京してかなりニュートラルになって友達が増えたんだよなあ、男女関係なく。それもあってmixiとかで女子の中学の同級生とかと再会(再会なのか?)したらけっこう普通な感じでやりとりできるようになってると思う。
 今の僕のバージョンっていうか、岡山での女友達いないバージョンのままだったら無理だったろうし、そう考えるとわりと成長してんのかなあ。


 全然関係ないけどレンタルした鳥居みゆき「故 鳥居みゆき告別式 ~狂宴封鎖的世界~」がすげえ面白かった。この人やっぱり頭かなりいいし突いてくるとこがダークだけど笑える。
 ヒットギャグと言うか売れだしときの「ヒット&ラン」というギャグの発想が「躁鬱」→「走打つ」→「ヒット&ラン」とか発想がある意味恐いぐらい意味があったりするし。


鳥居みゆき インパルス

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