「我々は有吉を再び訴える ~沖縄ヒッチハイク殺人未遂事件の全真相~ 」のDVDをレンタルしていたので昨日の朝観た。この前作にあたる「我々は有吉を訴える ~謎のヒッチハイク全記録~」はなかったので残念だが、続編にあたるこちらを見る。
この作品は竜兵会がほぼ出ている「実録!?ドキュメント その時…上島が動いた」「ノーマニフェスト for UESHIMA」や映画で公開された「上島ジェーン」の監督や企画をしたテリー伊藤さんの弟子にあたるらしいマッコイ斉藤さんが企画している。
これら上記にあげた作品はフェイクドキュメンタリーであり、調べると「フェイクドキュメンタリー」は本当は「モキュメンタリー」というのが正しいみたい。
wikiより「映画やテレビのジャンルの一つで、架空の人物や団体、虚構の事件や出来事に基づいて作られるドキュメンタリー風表現手法である。モキュメンタリーはモック(wikt:mock)と、ドキュメンタリーのかばん語であり、モックメンタリー、モック・ドキュメンタリーともいう。また、フェイクドキュメンタリーと呼ばれる場合もある。
作風はコメディから、よりもっともらしくねつ造されたシリアスなものなど幅広い。しかし、あくまで事実を伝えるドキュメンタリーとして構成していくため、ドキュメンタリーの慣例に則って虚構のインタビューやニュース映像、関係者の証言などが織り交ぜられてゆく。」
代表的なものはラジオドラマ「宇宙戦争」や近年だと「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」など。僕が最初に見て何がなんだかリアルなのかフィクションなのかわからなかったのは「放送禁止」のストーカーの回だった。何も知らずに深夜に見て最後の終わり方でマジなのか?ウソなのかわからなくてビックリした。かなり周到なモキュメンタリーだった。
近年はドキュメンタリー映画も脚光を浴びている。僕は友人の只石に勧められて森達也監督「A」「A2」を観たのが始めてだった。その後は松江哲明監督「童貞。をプロデュース」を観に行った。最近だと想田和弘監督「精神」を映画館で観て前作「選挙」も借りて観たぐらいなのだが、友人の只石の作品に出演した時もその作品自体が一旦頓挫しその後フェイクドキュメンタリーとして撮って完成したりと多少はモキュメンタリーには縁があるみたい。
で「我々は有吉を再び訴える」は前作からの流れという部分でできるだけ前作を観た方がよいと思った。たぶん観ている方が何倍も楽しめる内容であるのは観ていてわかる。
まず主演である有吉さんのヒッチハイクを同行するカメラマンでありディレクターである斉藤さん(彼がマッコイさんなのかな、たぶん)とのやりとりは以前の東北横断ヒッチハイクでのわだかまりがあり、それが有吉さんがまた沖縄でヒッチハイクをするという伏線になっているのが観ていてわかる。まずこの作品は有吉さんがヒッチハイクをしないという所が彼を苛立たせる。そしてサブタイトルの「沖縄ヒッチハイク殺人未遂事件の全真相」が表すように有吉さんは次第に暴走し、最初から企んでいるのだが凶行に及んで行く。
サングラスで顔を隠すというくだりの細かい辺りも面白くもあるが、それが観ているものにも苛立ちを与える。観ている側、僕らは有吉さんの目線ではなく斉藤さんの目線で彼を終始観るというドキュメンタリーになっている。イカスミのソーキソバと言いつつ斉藤さんに有吉さんが出すソバの色は黒ではなく、青い!など次第に殺意をあからさまに出して行く。
有吉さんが起こす行動により次第に肉体的に傷つき、精神的に苛立ちが増す斉藤さんの視線で物語は進む。途中でデンジャラスの安田さんが出てくるくだりがかなり面白い。前作も応援にかけつけたみたいなものを会話の中で感じるのでやはり前作を観た方がさらに笑えたと思う。途中で安田さんと斉藤さんもいざこざになるが、有吉さんが耐えれずに笑ってしまっている。この辺りがフェイクドキュメンタリーっぽさが出ている。演技していても素の部分が出てしまう。
これは「実録!?ドキュメント その時…上島が動いた」「ノーマニフェスト for UESHIMA」でも竜兵会のメンバーが堪えきれずに吹き出してしまう部分と同じでほんわかとした気持ちになる。
最後の方ではかなりの悪ふざけ感じが濃厚になっていき、作っている人が楽しみながらふざけているのがわかる。非常に面白い作品である、登場人物は少ないし単純なストーリーではあるが笑いを狙っていて成功しているモキュメンタリーだと思う。有吉さんのキャラありきな企画だとは思うけど。この終わりだとさすがに続編はできないかもなあと思う終わり方。
「ノーマニフェスト for UESHIMA」でも有吉さんはかなりおいしい立ち位置だった。マッコイさんに気に入られているのかな、「上島ジェーン」にも出てたし。たぶん、上島竜兵さんと有吉さんの絡みという関係性が非常にフェイクドキュメンタリーに合うのだろう。ぜひマッコイさんの企画でまた竜兵会が総出演なモキュメンタリーを作ってほしい。
「文化系トークラジオ Life」2009年11月22日「Twitterはじめました」Part1
気のせいかというか絶対に津田さんは痩せてきている。知り合いの人のツイッターを見ていたらアイコンに稲川淳二の画像があってそこを見たら稲川さんで、ツイッターで140字怪談話してた。それはけっこう気になった。
いつも曲やBGMのリクエストをしているのだけど、今回もした。ツイッターがテーマだといまいちわからない感じだけど僕が何個かリクエストした曲のひとつであるCORNELIUS 「カウント・ファイヴ・オア・シックス 」(manaさんリクエスト)がかかっていたみたい。
Cornelius Live - Count five or six ,I hate hate
昨日は福井晴敏「機動戦士ガンダムUC 1 ユニコーンの日(上)」をようやく読み終わった。一巻で主人公がガンダムにまだ乗ってねえっていうか触ってもねえし、主人公の出生の秘密とかの感じがこの先の展開は知らないけどガンダムってやっぱり「父性」の乗り物という感じがしてくる。ファーストガンダムでアムロがガンダムに乗ったのは父親が設計者だったこともあるし、それをなぞっている感じも見受けられる。今作では設計とかじゃないんだろうけど、与える感じになりそうな気が。
だから「エヴァ」は「母性」の乗り物というか物語だったなって対比的には語れるのは仕方ない。シンジの母親が開発してあの中で死んでいるとか、エヴァに乗れるのは母親がいない14歳とか、エントリープラグが母胎で動力であるアンビリカルケーブルはもろに臍の緒だしとかガンダムは「父性」の物語でエヴァは「母性」の物語で、でまたガンダムで「父性」の物語を、アニメ化もするみたいだし、時代に何かを発信できる精度はあるのだろうか、それに期待したいなあ。
青山真治著「地球の上でビザもなく」
映画とは? 女優とは? 映画監督である青山真治が小説の形で主張する日本映画界への提言とも受け取れる、映画界を舞台にした本格小説。圧倒的な才能を前にしたときの人間の狂おしい葛藤と解放を描く。
ようやく田島昭宇氏が書いた表紙画像が出てた。今日発売の「Helpless」の表紙の方が好きかな。今日は角川文庫発売日なので、古川日出男著「僕たちは歩かない」も出るし、角川書店の売り上げに貢献してしまう日だ。昼からは「東京フィルメックス」に行って「甦りの血」を観に行く予定、問題は起きれるかどうかだけど。
我々は有吉を再び訴える ~沖縄ヒッチハイク殺人未遂事件の全真相~ [DVD]
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